(この記事は2026年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

呼吸器内科 副部長
瀬戸 友利恵
肺炎は高齢になるほど重症化しやすい病気ですが、肺炎球菌ワクチンによって予防や重症化予防が期待できます。
2026年4月から定期接種のワクチンが新しくなりました。今の流行に合わせたワクチン選びが大切です。
肺炎は日本人の死亡原因の上位を占める病気で、高齢になるほど重症化しやすくなります。なかでも肺炎球菌は肺炎の代表的な原因菌であり、ワクチンによる予防が勧められています。
肺炎球菌には100種類以上の「血清型(タイプ)」があり、原因となる血清型は時代とともに変化しています。小児への肺炎球菌ワクチンの普及などにより、以前多かった血清型は減少し、一方で現在は別の血清型が増えています。そのため、ワクチンを選ぶ際には「何種類をカバーしているか」だけでなく、「現在日本で増えている血清型をどれだけカバーできるか」という視点も大切です。
2026年4月から、65歳の方を対象とした定期接種では プレベナー20® が採用されました。また、任意接種では ニューモバックスNP®、プレベナー20®、キャップバックス® から選択できます。それぞれ特徴が異なるため、年齢や基礎疾患、これまでの接種歴などを踏まえて、適したワクチンを選ぶことが大切です。
肺炎球菌ワクチンは肺炎を完全に防ぐものではありませんが、重症化や入院のリスクを減らす効果が期待されています。手洗いや口腔ケア、禁煙などの日頃の感染対策もあわせて行うことで、より高い予防効果が期待できます。
接種するワクチンは、年齢や基礎疾患、これまでの接種歴によって異なります。どのワクチンが適しているか迷われる場合は、お気軽に呼吸器内科へご相談ください。

2026年09月01日
