診療科・部門

看護部

目次

 

看護部について


西陣病院 看護部長 佐伯  昭子


 

 

当院看護部は約320名のスタッフがおります。病院の拡充とともにスタッフ数も増え、近年は、出産後も継続してくれる子育て世代が三分の一を占めるようになり各層が厚くなってきました。看護部の理念は『私たちはその人らしさを尊重した看護を提供し、自立を支援します』と掲げています。昨年に引き続き今年の看護部の目標はその人らしさに注目し、気づきを大事にしたいと考えています。超高齢化・多様化社会の中、患者さん・御家族の悩みは疾病のことだけにとどまりません。声にだされることだけを捉えるのでなく、観察力、洞察力、コミュニケーション力をフルに発揮して憶測にならない看護ケアを行いたいと思います。また、『レジリエンス』(状況に合わせて柔軟に対応できる力と心)を兼ね備えたスタッフ教育を目指し、『倫理的ジレンマ』にある、治療・看護ケア時におこる葛藤に目をそむけず、多くの人達とカンファレンスを重ね、柔軟な思考でケアを行える組織づくりをしたいと思います。

看護部理念

私たちはその人らしさを尊重した看護を提供し、自立を支援します

看護部基本方針

  • 思いやりのこころと、あたたかい笑顔を心がけます
  • 安心できる看護を提供します
  • いきいきした職場づくりに努めます

看護体制

急性期病棟 7対1 急性期看護補助体制加算 50対1
障害者病棟 10対1
地域包括ケア病棟 13対1 看護職員配置加算・看護補助者配置加算

看護提供方式

固定チームナーシング

~ 看護部部署紹介 ~

外来

「地域に密着した良質な医療を高いレベルで提供する」という基本方針のもと、年間400件の循環器検査及び治療、年間400件に上るシャントに関する治療、年間4500件の内視鏡検査・治療を行っています。
 高齢の患者さんが多い当院において、病気を抱えながらも住み慣れた地域で継続して生活ができるよう、今年度から外来と入退院支援室を統合しました。地域包括ケアシステムの構築が進む中、外来看護の重要性が高まってきています。診察や検査の介助が主な仕事と思われていた外来看護を、患者さんの生活に目を向け、患者さんの『自分らしく生きる』を支えるために、患者さんや家族に心から寄り添い、その人らしく病気と共存しながら生きることを支援していきます。

入退院支援室

入退院支援室は、患者さんに入院時から関わることで退院支援の必要性を早期に把握し、患者さんとご家族が安心して在宅や施設へお帰りいただけるようにお手伝いをしております。
開業医の先生方や事業所の担当者さんとの連携も大切にしながら日々奮闘しております。

手術室

手術室は全3室あり、外科・整形外科・泌尿器科・眼科・皮膚科の手術症例を年間1400件あまり行っています。
私たちは患者さんが安心して手術が受けられるよう、各部門が協力し清潔、安全確保に努めています。退院後の生活を見据え、思いやりの心と温かい笑顔で手術前だけでなく術後も訪問し患者さんのサポートを行っています。

透析センター

透析センターは血液透析をはじめとした血液浄化法を行っています。
医師、臨床工学技士と連携し安全で安心できる透析治療を行うとともに、固定チームナーシングで細やかな看護が提供できるよう日々カンファレンスを実施しています。 患者さんの生活をサポートするため必要時は自宅訪問をし、ケア内容を検討しています。 また多職種で構成された合併症予防チームがあり、看護師もそのメンバーに入り専門性を高め患者さんが快適に生活していただけるよう支援しています。

本館3階病棟

本館3階病棟スタッフ



 

 

<内科全般,腎臓・泌尿器科>
本館3階病棟は急性期内科疾患と腎臓・泌尿器科疾患の患者さんが主に入院されています。
病棟で人工透析が可能な設備が整っており、重症で人工透析が必要な入院患者さんや腹膜透析導入の対応もしています。また、内科急性期疾患全般の患者さんが入院してこられるので様々な疾患に対応できるようスタッフ一同日々の研鑽とチームワークで安全で質の高い看護実践を心がけています。

本館4階病棟

<消化器内科,循環器内科,腎臓・泌尿器科>
本館4階病棟は急性期内科病棟です。
手術や検査と言った急性期治療はもちろん、慢性疾患をお持ちの方や退院支援が必要な方にも看護スタッフみんなで協力し合ってケアを行っています。
地域の皆さんが安心してご入院して頂けるよう、医師、入退院支援看護師、薬剤師等の多職種と連携をとり、患者さんやご家族の意思を尊重した医療・看護を提供できるよう頑張っています。

本館5階病棟

<地域包括ケア病棟>
本館5階病棟は、地域包括ケア病棟です。
専従の理学療法士を始めとして、ソーシャルワーカーや入退院支援室看護師などの院内各部署と連携して、リハビリや退院支援を行い、また地域のケアマネージャーさんや施設職員の方々とも連携して、安心して地域へ戻っていただけるよう支援しています。 週1回の地域包括ケアカンファレンスや家庭訪問・退院前カンファレンス,退院後訪問指導も積極的に行っています。

西階2階病棟

<整形外科,眼科>
西2階病棟は37床の病棟で、主に整形外科・眼科白内障や短期滞在(シャントPTAEMRなど)の患者さんを受け入れています。
整形外科疾患は、脊椎疾患・転倒による骨折、変形性股関節症や変形性膝関節症の患者さんが多くおられます。入院や手術に対する不安軽減と、術後の状態変化へ迅速な対応ができるよう看護しています。また、少しでも早く元の生活に戻れるよう、リハビリ科・退院支援看護師、ソーシャルワーカーなど多職種と連携し、退院支援にも力を入れています。
当院では、入院後早期より状態に応じて、看護師のリハビリテーションを実施し、患者、家族の望むゴールに寄り添えるようにかかわっています。

西階3階病棟

<外科,腎臓・泌尿器科>
西館3階病棟は、主に外科、腎臓・泌尿器科の患者さんがご入院されています。
外科治療は、鼡径ヘルニア、大腸癌、胆石など、手術創が小さく回復が早い腹腔鏡の手術を主に行っています。人工肛門を造設した患者さんには、皮膚・排泄ケア認定看護師と連携し、ご本人や家族の方が人工肛門の管理ができるように、担当看護師が個々に合ったパンフレットを作成し退院支援を行っています。
腎臓・泌尿器科は、膀胱癌、前立腺肥大、前立腺癌、腎尿管結石の治療を主に行っています。
手術の前後に化学療法を受ける患者さんには、入院から在宅へと継続した看護が提供できるように外来化学療法担当看護師と連携をとり、治療に対する意思決定支援を含めケアを行っています。

西階4階病棟

<障害者病棟>
西4階は、急性期治療を終え自宅または施設退院までにもう少し調整を要する場合や、もう少し治療の継続が必要である場合に御利用していただく病棟です。時に看とりの場でもあります。内科系・外科系の急性期病棟から転棟されてきた早期より退院支援を視野に入れ、安心して退院または余生を全うできるよう個別性を尊重し日々の関わりを大切にしながら患者さんとその家族の思いに寄り添える看護を心がけております。

西階5階病棟

<障害者病棟>
西5階病棟はリハビリテーション、治療の継続、退院調整の必要な患者さんが、急性期病棟から来られます。そのため、外科、整形外科、泌尿器科、内科と様々な疾患をもった患者さんが入院されています。患者さんは高齢の方が多く、安心して治療やケアを受けることが出来るように、カンフォータブルケアを病棟全体で実施しています。(カンフォータブルケアとは認知症の周辺症状の要因となる不快刺激を出来るだけ取り除き、認知症患者さんが心地よいと感じる快刺激を提供することです)病棟は治療の場であり生活の場であることを常に意識し、患者さんのQOLを大切にしています。患者さんやご家族の想いに寄り添い、他職種と協力し安心して退院ができる支援や看取りをしています。

~ 認定看護師紹介 ~

皮膚・排泄ケア特定認定看護師

皮膚・排泄ケア特定認定看護師
多氣 真弓

 皮膚・排泄ケア認定看護師は、スキンケアを基盤として創傷ケアや排泄ケアを専門に行う看護師です。
2008年に認定を取得して院内を横断的に活動し、年間の延べケア件数は2600件ほどで約7割が創傷のケアです。褥瘡(床ずれ)や静脈うっ滞性下腿潰瘍、糖尿病性足病変、重症下肢虚血などの慢性創傷は、長期にわたるケアが必要で、皮膚科の坂元花景医師と連携して治療を進めていきますが、場合によっては糖尿病内科、循環器内科、整形外科医師とも連携して院内の医療チームで治癒を目指すこともあります。また、院内の看護師はもちろんのこと院外施設の看護師や訪問看護師とも情報を共有しながら療養の場がどこであっても継続したケアが行われ、創傷の適切な管理ができるようにしています。しかし、重要なことは創傷が発生しないように予防することです。加齢によって皮膚のバリア機能は低下しますので、からだを泡で優しく洗浄して、保湿剤を毎日塗ることで皮膚を健やかな状態にしておくことが予防につながります。

 2025年には65歳以上の高齢者が4人に1人となり、医療の質と量の両方を高めていくために、厚生労働省は、2015年から「看護師特定行為研修」を開始しました。これによりこれまで医師にしかできなかった38の医療行為について、研修を修了した看護師が医師の指示(手順書)により実践できるようになりました。2020年に創傷管理に関する5つの行為について研修を修了し、「皮膚・排泄ケア特定認定看護師」になりました。認定看護師の専門的な「看る」と特定行為研修で学んだ「診る」の両方の視点からタイムリーに創傷の治癒や重症化予防のためのきめ細かな看護を提供できるように努めていきます。

 

「皮膚・排泄ケア」分野は、スキンケアを基盤として創傷、人工肛門・人工膀胱、失禁のケアを専門に行います。
当院では、深くて大きな創傷に対しては、皮膚科医や外科医と協働して陰圧閉鎖療を行い、退院後のケアにかかる介護者の負担が軽減できるようにしています。 皮膚(創傷)ケアや失禁ケアは、患者さんの療養の場がどこであっても継続される必要があります。 皮膚・排泄ケア認定看護師は訪問看護師や施設の看護師と連携を取りながら適切なケアが継続できるようにしています。

感染管理認定看護師

感染管理認定看護師
伊藤 良子

 資格を修得して6年目になります。感染管理認定看護師の役割りは、病院に出入りする全ての方に感染予防対策を行う事です。感染予防の基本は、手指衛生です。病院内では、ICT(感染予防コントロールチーム)として多職種で病院環境が適切か、標準予防策(感染予防対策の基本)が実施されているか、手指衛生が徹底されているか等を週 1回ラウンドして確認しています。入院患者さんの中には、隔離が必要な場合もあり感染対策表示カードの設置、個人防護具の用意、器材を個人専用に出来ているか等確認、指導しています。現場からの感染予防に対する相談にも応じています。退院時に耐性菌保菌のまま自宅、施設退院もあり洗濯方法や検体別取り扱いを(尿廃棄、痰を拭き取りしたチリ紙廃棄方法等)パンフレット作成し、お渡しする事もあります。 

 感染予防活動は、病院内に留まらず地域活動も重要です。京都府内の感染管理に従事した看護師達が集まり、「みやこICN」を結成、地域の方や施設職員向けの研修会を実施しています。年に1、2 回実施しています。2020 年度は、コロナ禍で開催出来ませんでした。研修会再開のおりには、ぜひ参加して下さい。老健施設の方に、標準予防策、ノロウイルス排泄物処理方法について勉強会も行いました。感染対策に対する疑問や勉強会依頼等ありましたら、コロナ禍で対面開催は難しいかと思いますがお気軽に御連絡下さい。お待ちしています。
 新型コロナウイルス感染第4波となり、自粛疲れもあると思いますがワクチン接種も始まりました。もうひと踏ん張りして、この難局を乗り越えましょう。おかしいと思ったら…早めの受診をお願いします。

・ 感染対策は、『病原体を持ち込まない、移さない、拡げない』事が重要になります。患者さまを感染から守るために、職員が安全に働けるように、感染予防活動(医療関連感染予防、職業感染予防)に取り組んでいます。

・ 感染予防は、病院内だけでなく自宅や施設でも継続して行われることが必要です。自宅で出来る感染対策についても相談、指導も行っています。いつでもご相談下さい。

透析看護認定看護師

透析看護認定看護師
大槻 直博

 
 透析治療とは、腎臓の機能を補うための治療です。腎臓が悪くなる原因には、加齢、生活習慣、遺伝、免疫異常などがあります。特に糖尿病や高血圧といった持病をお持ちの方は注意が必要です。体のむくみ、血尿といった症状はありませんでしょうか。それらは腎臓の不調が原因かもしれません。透析看護では、透析治療を受けられている患者さんはもちろんのこと、腎臓の機能に不安を抱える全ての患者さんを対象としています。当院では、毎週水曜日と金曜日の午後からCKD(慢性腎臓病)看護外来という名称で、看護師が外来に立ち、腎臓の働きが弱まった方への透析予防を含めた介入を行っています。 

 主な介入内容としましては、腎臓のさらなる悪化を抑えるために、生活習慣を患者さんとともに見直していくことから始めます。食生活では減塩、適正なカロリー・タンパク質の摂取を意識して過ごせるように、栄養士と連携して関わっていきます。また、日々の体調や血圧などの変化を見ながら、腎臓に負担をかけないための過ごし方を患者さんと共に模索していきます。
 しかし、それでも腎臓の悪化を避けられない場合があります。そうなった場合にも慌てなくてよいように、日頃から腎臓の働きを補う治療についての理解を深めておくことが大切です。日々の 生活に治療を組み込んだうえで、いかにして「その人らしい生き方」を過ごしていくのかを患者さんと共に考えていきます。何か不安なことがありましたら、いつでもご相談ください。

 

透析看護は、透析治療に携わるだけでなく、腎不全を患う患者さんの透析予防、腎代替療法の自己決定支援など様々な関りが求められています。私は、透析看護を必要とする患者さんが、安全で安楽な治療を受けられ、長期療養生活における様々な課題を乗り越えることができ、その人らしく過ごせることができるように、その一助を担うことができればと思っています。そのためにも、患者さんを支えるご家族の方、さらには院内や地域の多職種の方とも連携を行いながら、より良い透析看護とは何かを探求していきたいと思っています。

認知症看護特定認定看護師


認知症看護
特定認定看護師
草川 千恵




  2021年に、認知症看護特定認定看護師の資格を取得しました。今や認知症は誰もが関わる可能性のある身近な病気となり、2025年には65歳以上の高齢者5人に1人が認知症になると推計されています。

 認知症の方が入院すると、次のような苦痛や困難を体験されます。入院に伴い、住み慣れた自宅から病院へと物理的環境が変わり、家族から医療者へと社会的環境も変化してしまいます。それに、病気の治療のため医療処置が新たに加わります。認知症の方は一般の高齢者に比べて環境の変化に弱く、入院に伴う様々な環境の変化にさらされることにより、身体的・精神的に負担となり、入院中に身体機能の低下や認知症の進行を招くリスクがあります。その上、認知症の方は記憶障害や言語障害などにより、病気の症状や処置による苦痛をうまく医療者へ伝えることができないのです。
 認知症看護特定認定看護師として、入院に伴う環境の変化で苦痛や困難を抱えている認知症の方が、安全に治療を受けることができ、入院後も自分らしく過ごせるように、そして早期に退院できることを目指して介入を行っています。具体的には、無機質な病床を少しでも住み慣れた自宅に近づけるようなレイアウトにしたり、点滴や治療に必要なチューブ類が気にならないような工夫を行ったりしています。そして、苦痛をうまく訴えられない認知症の方の表情やしぐさを捉え、全身の観察を行い、隠された身体異常を察知してケアへ繋げています。そのためにも、スタッフに対する指導や教育も重要な特定認定看護師の役割の一つであり、院内で認知症に関する研修会を実施したり、近隣の看護専門学校へ講義を行ったりもしています。
 認知症の方が「地域で自分らしく暮らすことができる」よう、活動していきたいと思いますので、認知症に関する困りごとがありましたら、いつでもご相談ください

認定看護管理者


『認定看護管理者』って聞きなれない名前だと思いますが、名乗ることができるのは日本看護協会が実施する認定看護管理者認定審査に合格することが必要です。その研修はファーストレベル(105時間)・セカンドレベル(180時間)・サードレベル(180時間) と3段階があり、サードレベルまで終了すると審査を受ける権利を得ることができます。他にも管理者経験を持ち大学院などで看護系の修士号を取ると受けることができます(ちなみに当院では 3名の管理者が修士課程を修了しております)。認定看護管理者制度は1998年に発足されてから2023年時点で、全国で5258人となり京都府は107人となりました。西陣病院では、ファーストレベル修了者54%、セカンドレベル修了者が30%サードレベル修了者と大学院修了者が15、認定看護管理者は修士号を取った2名と合わせ、4名となりました

 

日本看護協会が示す認定看護管理者が行う活動とは、「患者・家族や地域住民に対しより質の高いサービスを提供できるよう、自身が管理する組織の課題を明らかにし、組織内の様々な部署や人に働きかけて、組織全体のサービス提供体制の向上に取り組むこと。また、地域の組織間の連携を図るなど、地域全体の医療・看護の質の向上に務めること」とされています。私達は他の看護管理者と共に、西陣病院に来られた患者さんに気づきとレジリエンス(状況に合わせて柔軟に対応できる力と心)を大事にした看護をスタッフ皆ができるようにしたいと思ってきました。これから更に「地域全体の医療・看護の質の向上に努める」ことを目標に、当院にいる感染管理認定看護師や皮膚・排泄ケア特定認定看護師・透析看護認定看護師に地域で活躍してもらい西陣地域の方々の健康増進とQOL(生活の質)を維持向上できるよう貢献していきたいと思っています。

認定看護師による出張研修会のご案内(医療・介護関係者様向け)

(PDFのダウンロードはこちらから) ⇒ 認定看護師による出張研修会のご案内 (医療・介護関係者様向け)

※ お申込みはこちらから ⇒ [申し込み書ダウンロード] (Excelファイル、PC推奨)

※ お申込みはこちらから ⇒ [申し込み書ダウンロード] (PDFファイル、手書きの場合は、こちらを印刷してご使用下さい)

西陣病院教育プログラム

1. 教育理念

専門職業人として主体的かつ継続的に質の高い看護実践ができ、社会人・組織人として幅広い人間性を持つ看護師を育成する

2. 教育目的

専門職として常に本質を追究し、科学的、創造的、かつ主体的な看護実践を目指し、感じる心と考える力と人とかかわる力を育成していく。そして、豊かな感性と優しさを持って看護が提供できる看護師が育つよう、学びを支援する

3. 教育目標

  1. 感性豊かな人間性を養い、倫理に基づいた行動ができる姿勢を育成する
  2. 専門職業人として、エビデンスに基づいた看護実践ができる能力を育成する
  3. 組織における自己の役割を自覚し、責任ある行動がとれるよう支援する
  4. 看護におけるリーダーシップ、マネジメント能力を育成する
  5. チーム医療に参加し、看護の立場で責任もって発言・行動できる能力を育成する
  6. 各自が発想を豊かにし創造的に主体的に行動できるよう支援する

4. 教育方法

  1. 成人学習の概念にのっとり、指導者は学習者の支援者としての役割を果たす
  2. 集合教育が職場で活かせるように、職場での疑問が集合教育で解決(フィードバック)できるよう工夫する
  3. 内的動機づけで学習者のやる気を引き出す
  4. 学習により、問題点が解決に向かうように支援する
  5. 評価は指導者と学習者の両者が行い、学習に対する満足感や仕事に対するやりがいをもつことができるよう支援する

5. 新卒看護師教育プログラム

厚生労働省が作成した「新人看護職員研修ガイドライン」を基準に新人看護職員研修を企画し、実施しています。 4月の1ヶ月間は、基礎看護技術の復習をはじめ、医療安全・感染管理、ハイリスク薬剤、看護記録、心電図モニター、輸液ポンプ・シリンジポンプの取り扱いなど、OJTとoff-JTを組み合わせながら研修を実施しています。 5月移行は、下記のように毎月、専門的な内容の研修を計画しています。座学だけでなく、シミュレーション研修も行い、知識と技術の習得をめざします。また、2~3ヶ月に1回、同期の仲間と思いを語り合いあう場としてのフォローアップ研修を開催しています。

【新人看護職員研修内容】

6. 現任教育プログラム

クリニカルラダーに沿った研修を中心に、各認定看護師が企画する専門的な研修、また、指導・教育技術に関する研修など、看護職員のキャリアアップをサポートのための研修を多数企画しています。
また、eラーニングを導入し、いつでも学習できる環境を整えています。

主な研修一覧

●必修研修 

 コミュニケーション研修
 メンバーシップ研修
 リーダー研修
 プリセプター研修
 アソシエイト研修
 看護過程研修
 タスクトレーニング
(胸骨圧迫・気管挿管介助・除細動器)
 急変時対応シミュレーション研修
 ケーススタディ発表会(卒後2年目看護師対象)
 倫理研修

 

●選択制研修

 ロジカルシンキング研修(論文クリティーク)
 ファシリテーション研修
 フィードバックスキル研修
 PDP(Problem-Discovery-Process)研修
 ケーススタディアドバンス発表会
専門領域別研修(一部)
 スキンケア(ベーシック・アドバンス)
 褥瘡ケア
 排泄ケア
 ストーマケア(ベーシック・アドバンス)
 創傷ケア
 陰圧閉鎖療法
 院内褥瘡認定看護師コース
 足病変
 感染看護リンクナース研修

上記研修以外にも、医療安全管理委員会、感染予防委員会など委員会主催の勉強会や、各部署で行われる勉強会、また、看護アシスタント対象の研修があります。

7. 西陣病院看護部クリニカルラダー

【西陣病院看護部クリニカルラダー】

 

福利厚生・看護師寮

看護師寮について

NISHIJIN KITA RESIDENCE (ワンルームマンションタイプ看護師寮)  40室

病院近傍の閑静な住宅街の一角に2008年3月に新築したワンルームマンションの看護師寮です。
エアコン・バス・トイレ・キッチン・クローゼット・インターネット回線完備で、セキュリティーにも配慮した設計となっています。

西陣病院、玄関 NISHIJIN KITA RESIDENCE
玄関エントランス

西陣病院、部屋前 NISHIJIN KITA RESIDENCE
部屋前

西陣病院、室内 NISHIJIN KITA RESIDENCE
NISIJIN KITA RESIDENCE 室内

西陣病院、建物より南は京都市内が一望できます
建物より南は京都市内が一望できます

西寮  個室 40室

金閣寺まで徒歩3分の閑静な住宅街の一角にあり、全面改装工事が2007年3月に完了しました。
全室個室で冷暖房・インターネット回線完備、各階に浴室、キッチンスペースがあり、各々のプライバシーを尊重しつつ管理人が寮内の管理を行い寮生のよき相談相 手になっています。

西陣病院、西寮 全景
西寮 全景

西陣病院、西寮 玄関
西寮 玄関

西陣病院、西寮 ホール
西寮ホール

周辺の環境

閑静な住宅街にあって、しかも交通至便。近傍には金閣寺、二条城、京都御所、嵐山等々…名所旧跡も多く休日の散策などにはこと欠かない恵まれた環境にあります。

看護部ニュース

♪ 看護部ニュースNo.3 ♪

【2023年12月21日】教育委員の協力の下、卒後5年目の看護師対象に急変時(窒息時)のリーダーとしての対応シミュレーション研修を行いました。ディスカッションを繰り返し、より良い対応を考えながら研修を行いました。

♪ 看護部ニュースNo.2 ♪

2023年33日(金)に、ベテラン看護師によるケーススタディ アドバンス発表会を行いました。意思決定支援や退院支援など、患者さん・ご家族が望まれる生活の実現を目指した看護実践を発表して頂きました。発表者だけではなく、発表会に参加した看護師にとっても大変学びの多い発表会となりました。これからもより良い看護が実践できるよう頑張っていきましょう!

♪ 看護部ニュースNo.1 ♪

 2023年127日(金)・31日(火)・28日(水)に、卒後2年目のケーススタディ発表会を行いました。文献を読み、さらに、自部署の先輩看護師からアドバイスを受けながら患者さんの個別性をふまえた看護計画を立案し、実践することができました。
 このケーススタディを通じて、 患者さんとの信頼関係を築くこと・患者さんの本当の思いを理解することの大切さなど、たくさんの気づきがありました。発表前はとても緊張した様子でしたが、発表を終えた表情には「自信」「成長」が感じられました。今回の学びを今後の看護にいかして欲しいと願います!