
FLS委員会 看護師
山添 友香
知らないうち(無症状)にやってくる『いつのまにか骨折』を防ぐ第一歩
40代は自分の骨量を知るべき年齢
女性は30代後半から40代半ばで閉経に向けて心身の変化を生じ始めるプレ更年期を迎えます。その頃の自身の骨量を一度知っていくといいでしょう。骨粗鬆症を予防するために、骨量の減少を早期に発見する必要があります。閉経後も定期的に検診を受けて骨量の変化を把握できるといいですね。
検査・診断
骨評価や骨密度の測定にはDXA(デキサ)法が標準的に用いられています。DXA法はエネルギーの低い2種類のX線を使って骨量を測定する方法です。骨粗鬆症の診断時には大腿骨と腰椎の2つの部位を測定することが推奨されています。当院でもDXAの実施が可能であるため、ご希望の際は整形外科にてご相談ください。
方 法
検査は専用のベッドに仰向けで寝た状態で行い、腰椎や大腿骨にX線を照射します。検査時間は5~10分と短時間で痛みや不快感はありません。
費 用
全額負担 4,500円 1割 450円、2割 900円、3割 1,350円
骨粗鬆症予防のためにできること
▶カルシウムをしっかりとる
カルシウムは吸収率が低い上、日本人のほとんどが1日にとっておきたい量に届いていません。意識して色々な食品から摂取しましょう。
▶ビタミンD・Kを補う
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける栄養素です。自力で作り出すことができないため、日ごろから食事で摂取するようにしましょう。
ビタミンD⇒きのこ・魚介類など
ビタミンK⇒納豆・ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜
▶適度な運動で骨を強くする
体を動かすことで骨に圧力がかかり、カルシウムが骨に蓄積されやすくなり丈夫な骨が作られます。また筋力がアップし転倒の予防にもなります。
▶たばこをやめる
ニコチンは胃腸の働きを弱め、カルシウムの吸収を防ぎます。骨量減少を抑える女性ホルモンの分泌も弱めてしまいます。
▶アルコールはほどほどに
お酒を飲み過ぎると、利尿作用により必要なカルシウムが排泄されてしまいます。1日あたり純アルコール換算量で男性20g、女性10g以下に抑えましょう。
骨粗鬆症を予防して健康な生活を送りましょう!