西陣だより

季節の”食”めぐり

(この記事は2026年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 

春の訪れを祝う「ぼたもち」

 「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、春のお彼岸は厳しい冬が明け、生命が芽吹く季節の変わり目です。この時期、私たちは先祖を供養し、自然の恵みに感謝を捧げる大切な節目を迎えます。お彼岸の定番といえば「ぼたもち」ですが、なぜ春は「ぼたもち」と呼ばれ、秋は「おはぎ」と呼ばれるのでしょうか。

 春のお彼岸の主役である「ぼたもち」は、春に咲く牡丹の花に見立ててその名がつきました。材料となる小豆の赤色には魔除けの力があるとされ、ご先祖様へのお供えとして定着したのです。春のぼたもちは、冬を越して皮が硬くなった小豆を使うため、皮を除いたこしあんで包むのが伝統的なスタイルとされています。また、お彼岸の献立は精進料理が基本です。肉や魚を避け、山菜の天ぷらや、春の香りが広がる酢の物、具だくさんのけんちん汁などが食卓を彩ります。旬の食材を取り入れることは、体を目覚めさせる養生にも繋がります。大切な人を想いながら、丁寧に作られた季節の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

2026年03月01日

体調が少し気になるとき、どうしていますか?

(この記事は2026年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤部 薬剤師 池田 未久里

 

 病院に行く前にできる「セルフメディケーション」という考え方をご紹介します!

 「セルフメディケーション」とは、日頃から自分の体調に関心を持ち、軽い不調であれば自分で手当てをすることを指します。その際に活用されるのが、薬局やドラッグストアで購入できるOTC医薬品です。OTC医薬品とは、医師の処方がなくても店頭で購入できる市販薬のことで、かぜ薬や胃腸薬、湿布などがこれにあたります。以前は医師の処方が必要であった医療用医薬品のうち、薬局やドラッグストアで購入できるようになった医薬品をスイッチOTC医薬品といいます。

 セルフメディケーションの良い点は、症状が軽いうちに対処できることです。早めに対応することで、体調悪化を防いだり、受診の負担を軽くしたりすることにつながります。また、自分の体調を意識する習慣がつくことも大切なポイントです。
 ただし、OTC医薬品は「安全に使うこと」が何より重要です。用法・用量を守ること、複数の薬を同時に使う場合は成分が重なっていないか確認することが必要です。持病がある方や、他に服用している薬がある方は、OTC医薬品の使用が適していない場合もあるため購入時に薬剤師や登録販売者へ相談することをおすすめします。
 また、症状が長引く場合や、いつもと違う強い痛み・発熱がある場合は、無理に自己判断せず、医療機関を受診してください。セルフメディケーションは、医療を受けないことではなく、「上手に医療と付き合うための第一歩」です。
 日々の小さな体調の変化に気づき、必要に応じてOTC医薬品や医療機関を使い分けることが、安心した毎日を送ることにつながります。

2026年03月01日

【開催報告】第7回 上七軒ICLSコース

(この記事は2026年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 

 去る2025年12月7日(日)に、当院にて「第7回上七軒ICLS( Immediate Cardiac Life Support )コース」が開催されました。京都府立医科大学の武部弘太郎先生をお招きし、医師、看護師、臨床工学技士、放射線技師など、職種の枠を超えた12名の医療従事者が参加しました。

 本コースの目的は、心停止直後の「最初の10分間」に適切な蘇生処置を行うスキルを習得することです。参加者はシミュレーション訓練を通じ、迅速な心肺蘇生法や電気ショックの手順、チーム連携の重要性を実践的に学びました。受講者からは「実際の現場を想定した訓練で、一連の流れを明確に把握できた」といった声が上がり、非常に有意義な講習となりました。救急現場では多職種の連携が欠かせません。当院では今後も本コースを継続的に開催し、患者さんの命を守るための救命技術の向上と、質の高いチーム医療の提供に努めてまいります。

     

2026年03月01日

近畿地方DMATブロック訓練の報告

(この記事は2026年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 2025年11月21日及び翌22日の2日間、京都府を被災地とした近畿地方DMATブロック訓練が実施されました。本訓練は、近畿2府4県持ち回りで平成22年度から毎年実施しており、京都府での開催は平成30年度以来7年ぶりで、当院では初めて訓練に参加しました。

初めに「DMAT」とは、災害派遣医療チームisaster edical ssistance eamの頭文字をとって略して「DMAT(ディーマット)」と呼ばれています。医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。当院では、21日は発災時に院内の災害対策本部の立ち上げ訓練を行い、22日は透析センターを中心に被災状況をDMAT対策本部に報告し、DMAT隊が当院に駆け付け、状況に応じて患者さんを他病院に転送するなどの訓練を行いました。様々な状況を想定して院内スタッフやDMAT隊と話し合うことで、災害意識を高めることができました。今後も訓練を重ね、院内の災害対策に努めてまいります。

2026年03月01日

世界糖尿病デーのイベントを行いました

(この記事は2026年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 11月14日はインスリンを発見したカナダのバンティング博士の誕生日で、糖尿病の予防、治療、療養の喚起を推進することが世界的に行われています。当院でも昨年の11月8日(土曜)にイベントを行い、多数の方に御参加いただき盛況に終わることが出来ました。糖尿病に関する講演・クイズ大会・体操教室・動脈硬化測定・各種相談コーナー設置を行いました。また、当院通院中の患者さんのインスリン50年賞授賞式を行いました。この賞はインスリン治療を50年間以上継続されている方に贈られる賞で2025年受賞者は全国で15名という名誉あるもので、イベント御参加の皆様と一緒にお祝いをしました。今後治療を続けていかれる方の励みになればと思います。今年も皆様と糖尿病教室や様々なイベントでお会いすることを楽しみにしております。

2026年03月01日

病院の基本理念・ビジョン・基本方針を更新しました

(この記事は2026年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 西陣病院 院長
葛西 恭一

 

 このたび従来の「基本理念」、「基本方針」の見直しを行い、新たな西陣病院の「基本理念」、「ビジョン」、「基本方針」を策定しました。地域の皆様や医療・福祉施設に周知するため、病院ホームページへの掲載、病院内の掲示を行います。

 

❖西陣病院 基本理念
私たちは、すべての人の尊厳を重んじ、誠実に安全・安心な医療を提供します

❖西陣病院 ビジョン
治し支える医療ときめ細かな福祉支援を提供し、信頼され選ばれる地域の中核病院を目指します

❖西陣病院 基本方針

  • 患者さんの権利を尊重します
  • 多職種で協働し患者さん中心のチーム医療を推進します
  • 医療機関・施設と連携し地域医療を牽引します
  • 良質で専門性の高い一般診療・透析診療を提供します
  • 互いを尊重し働きがいのある職場環境をつくります

 今回新たに加えた「ビジョン」とは、「病院が目指す将来像」を意味します。日本は2040年へ向けて一層の高齢化社会となり、医療・福祉のニーズが高まることは確実な状況です。当院はケアミックス病院として急性期から慢性期まで切れ目のない「治し支える医療」を提供しております。また、当院は設立以来一貫して患者さんに寄り添った「福祉支援」を重視してきました。これらの強みを生かし、地域の医療・介護に関するあらゆるニーズに応え、地域医療の中心的役割を果たすことで地域になくてはならない病院になることが我々の目指すき姿だと考えております。この「ビジョン」を達成すべく職員一同努力してまいりますのでよろしくお願いいたします。

2026年03月01日

その症状、どうやって伝えますか?

(この記事は2026年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤部 國枝 亜矢香

 

 みなさんは受診や健康相談の際に、ご自身の症状をどのように相手へ伝えますか?例えば、眼が赤くなっている、皮膚にぷつぷつとしたできものがある、指にとげが刺さった、などといった場合には、医療従事者に問題の部位を見せることで症状が上手く伝わります。また、機械で測定できる血糖値や血圧などは、客観的に数値化できるため、医療従事者とみなさんとの間で状態を正確に伝えあうことができます。では、言葉であらわしにくい症状は、どうすれば正確に伝わるでしょうか。今回は、よく相談される『排便』についてご紹介したいと思います。


 「ひどい下痢をした」と聞いたとき、みなさんは具体的にどのような状態の便を想像しますか?普段から柔らかい便が出る人の下痢と、ひどい便秘を繰り返している人の下痢は、果たして同じ下痢でしょうか?みなさんが想像した下痢と、わたしが想像した下痢は、同じでしょうか。
 便性状を言葉で伝えるのは、慣れていないと難しく感じると思います。伝える側、受け取る側が共通認識を持つために、医療従事者は表のようなブリストルスケールというものを用いることがあります。一般的にはブリストルスケールのうち、タイプ3~5が正常な便、そのうちタイプ4が理想的な便と言われています。便が消化管の中に留まる時間が長くなるとタイプ1に近い硬い便となり、逆に短時間であればタイプ7に近い柔らかい便となります。
 便性状の相談をしたいとき、疾患や薬の副作用で便秘や下痢になったときには、是非このスケールを活用してみてください。

2026年01月01日

西陣病院と同一法人の介護老人福祉施設 にしがも舟山庵

(この記事は2026年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

『あたたかさのある組織』づくりに取り組んでいます

 

このたび、にしがも舟山庵で取り組んでいるICT(情報通信技術)器機の活用の取組、自分の考えや思いを安心して言える風土づくり等が評価され、『令和7年度介護職員の働きやすい職場環境づくり厚生労働大臣表彰奨励賞』を受賞しました。

 

 にしがも舟山庵では『入居者が自分を大切に尊重されながら暮らせる』『職員が自分を大切に尊重されながら働ける』ことを目指してさまざまな取組を行っています。労働力人口の減少が社会課題となっていますが、人のしあわせを追求する社会福祉が持続可能なものであるために、これからも新たな発想や工夫を持ちより、にしがも舟山庵の行動指針5K(気づく・感じる・考える・語り合う・行動する)のもと、環境づくりに取り組んでいきたいと思います。

2026年01月01日

新年明けましておめでとうございます

(この記事は2026年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 皮膚科 部長
坂元 花景

 

 新しい一年の幕開けにあたり、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。西陣病院に赴任して、はや10年となりました。お顔なじみの患者さんも多くなり、皆様の元気なお姿にお会いできることが日々の喜びになっております。

 

 当院皮膚科では、美容医療よりも「日常の中で感じる困りごと」への対応を中心にしています。年齢を重ねると、足の形の変化などから、たこやうおのめができたり、爪が厚くなって切りにくくなったりすることがあります。こうした身近なお悩みも、どうぞお気軽にご相談ください。
 以前からお知らせしているとおり、今年度から帯状疱疹ワクチンに自治体の助成が始まっています。助成を受けられるのは、対象年齢になった年度の1回限りです。2回接種のワクチンをご希望の場合、助成の対象になるのはその年度内だけですので、2回とも助成を受けるためには、1回目の接種を1月中に受けておく必要があります。ご注意ください。
 今後も地域に寄り添った医療をお届けしてまいりたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2026年01月01日

謹んで新春をお祝い申し上げます

(この記事は2026年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

  腎臓・泌尿器科 部長
透析センター長
小山 正樹

 

 

 あけましておめでとうございます。皆様には穏やかに新年を迎えられたことを謹んでお喜び申し上げます。

 

 

 腎臓・泌尿器科は、排尿障害、尿路結石症、尿路感染症や腎尿路系の癌の治療を行う泌尿器疾患、腎機能異常や尿異常などの腎臓病疾患、血液透析・腹膜透析の腎代替療法を治療の柱としております。当院腎臓・泌尿器科の特色として、他の病院ではない一診療科で腎臓・尿路に関する疾患を内科系に限らず外科系も含めすべての診療を行っております。すべての腎臓・尿路を診ていく全腎的治療をモットーにしております。
 慢性腎臓病は約1330万人、国民 8人に 1人にあたる国民病と言える慢性腎臓病の診療に力を入れております。慢性腎臓病外来を設けて、医師のみならず、看護師、管理栄養士、臨床工学技士、薬剤師の慢性腎臓病チームにて診療にあたっております。慢性腎臓病教育入院なども行っておりますので、腎機能がご心配な方はご相談ください。
 今後も皆様のお力になればと考えております。本年も何卒よろしくお願いします。

2026年01月01日