(この記事は2026年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)
薬剤部 薬剤師 池田 未久里
病院に行く前にできる「セルフメディケーション」という考え方をご紹介します!
「セルフメディケーション」とは、日頃から自分の体調に関心を持ち、軽い不調であれば自分で手当てをすることを指します。その際に活用されるのが、薬局やドラッグストアで購入できるOTC医薬品です。OTC医薬品とは、医師の処方がなくても店頭で購入できる市販薬のことで、かぜ薬や胃腸薬、湿布などがこれにあたります。以前は医師の処方が必要であった医療用医薬品のうち、薬局やドラッグストアで購入できるようになった医薬品をスイッチOTC医薬品といいます。
セルフメディケーションの良い点は、症状が軽いうちに対処できることです。早めに対応することで、体調悪化を防いだり、受診の負担を軽くしたりすることにつながります。また、自分の体調を意識する習慣がつくことも大切なポイントです。
ただし、OTC医薬品は「安全に使うこと」が何より重要です。用法・用量を守ること、複数の薬を同時に使う場合は成分が重なっていないか確認することが必要です。持病がある方や、他に服用している薬がある方は、OTC医薬品の使用が適していない場合もあるため購入時に薬剤師や登録販売者へ相談することをおすすめします。
また、症状が長引く場合や、いつもと違う強い痛み・発熱がある場合は、無理に自己判断せず、医療機関を受診してください。セルフメディケーションは、医療を受けないことではなく、「上手に医療と付き合うための第一歩」です。
日々の小さな体調の変化に気づき、必要に応じてOTC医薬品や医療機関を使い分けることが、安心した毎日を送ることにつながります。
