西陣だより

新年のごあいさつ

(この記事は2022年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 院長 葛西 恭一


 

あけましておめでとうございます。

皆様には、さわやかな新春をお迎えのことと心よりお喜び申し上げます。皆様のご協力・ご支援により無事に新しい年を迎えることができました。職員一同より皆様への感謝を申しあげますとともに、新しい年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう祈念いたします。

2021年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第3波、第4波、第5波により、国内で多くの感染者が発生した年となりました。一方2020年とは異なり、COVID-19に対する治療方法の進歩やワクチン接種の普及があった年でもありました。当院でもかかりつけの患者さんを中心にワクチン接種をおこないましたが、予約システムやワクチン確保の面でいくつかの問題点があり、患者さんのご期待に十分添えなかった点が多々ありました。院長として改めてお詫びしますとともに、今回得た教訓を糧に今後予定される3回目接種が円滑に進むよう準備にあたりたいと考えています。第5波収束以後は国内では感染者数が劇的に減少しており、徐々に以前の生活に戻りつつあります。しかし海外ではまだまだ収束の気配は見られない状況でありかつ新たな変異株の発生が報告されていることから、2022年も引き続きしっかりとした感染対策が必要となるでしょう。

同時に、本年は「ポストコロナ」「アフターコロナ」とも呼ばれるCOVID-19を前提としたニューノーマルの社会を構築していく年になると思われます。我々医療者には、超高齢化社会や働き方改革への対応とともにニューノーマル社会に対応していくためのソフト面・ハード面の充実が求められる年となるでしょう。

本年も当院の基本方針である「地域に密着した良質な医療を提供する」という目標は変わりません。従来通り、一般診療と透析医療を中心に大病院に引けをとらない高いレベルの医療を提供するとともに、急性期病棟、地域包括ケア病棟、障害者病棟を有する当院の特徴を生かし、患者さん個々の療養状況に応じた切れ目の無いきめ細かい医療を提供してまいります。また、医療社会福祉課や入退院支援室を中心とした福祉・入退院支援にもこれまで同様注力していく所存です。ニューノーマルの時代となっても、当院はぶれることなく地域の患者さんや開業医の先生方との繋がりを大事にすることで地域に愛される病院となるよう引き続き努力してまいりますのでよろしくお願いいたします。

2022年01月01日

新年を迎えて

(この記事は2022年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

   外科主任部長 
福本 兼久

 

 

皆様、明けましておめでとうございます。
2022年を迎えましたが、新型コロナウイルスは終息するのでしょうか。

 

この感染症が流行後、全国的に病院受診やがん検診を控える方が増えました。国立がん研究センターの調査結果では、2020年に新たにがんの診断・治療を受けた件数が前年と比べ約6万件減ったと報告されました。これは、集計を開始してから初めての減少で、特に、胃がん、大腸がん、乳がんで減少しており、今後は進行がん症例が増えることが懸念されます。当院でも、コロナ禍で受診を控えていた方が、進行がんで発見された例がありました。今年は当院でも進行がん症例が増加するのではないかと危惧しています。

早期がんは、手術で根治できる可能性が高く、術後も長期生存が期待できます。一方、進行がんは、手術で切除しても再発する場合があります。がん検診は非常に大事ですので、今年はぜひ検診を受けて下さい。そして、皆様にとって笑顔の一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。

最後になりましたが、今年も低侵襲外科治療をさらに推進していきますので、近隣の先生方には、本年も変わらぬご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。

2022年01月01日

新春のごあいさつ

(この記事は2022年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

  消化器内科部長
消化器内視鏡センター長
稲垣 恭和

 

 

2020年度から前任の葛西より消化器内科部長、消化器内視鏡センター長を引き継ぎました。コロナ禍でもあり直接ご挨拶できておらず大変失礼を致しております。

 

近年、消化器内視鏡診療は著しく進歩を続けています。診断の分野においてはNBI併用拡大内視鏡の進歩により早期癌のより正確な診断が可能となり、EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引法)の開発により従来は困難であった粘膜下腫瘍や膵癌などの病理診断が可能となりました。治療の分野においては内視鏡技術や機器の進歩により、消化管癌治療において従来では外科手術が必要であった巨大病変や線維化病変などについても内視鏡切除が可能となっております。当センターは経験豊富な専門医、指導医、内視鏡技師が多数おり、これらがチーム一丸となって診療にあたっています。ERCP関連手技、EUS関連手技、上下部消化管のESD(粘膜下層剥離術)においても中規模病院ながら high volume center と遜色のない医療を提供できていると自負しております。最新の内視鏡機器や高周波装置も揃っており、2022年1月より内視鏡システムを全てOLYMPUS社製の最上位機種 EVIS X1 に更新し最新のスコープも導入致しました。当センターは充実したソフト、ハード両面を生かし良質な医療を提供させて頂けるよう努力して参ります。また消化器内視鏡診療が進歩を続けているように当センターも進化を続けられるように日々精進していく所存ですので、近隣の先生方におかれましては本年も変わらぬご支援、ご指導を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

2022年01月01日

花粉症の治療について

(この記事は2022年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤部  薬剤師 谷崎 泰広

今年もスギやヒノキによる花粉飛散の時期がやってまいります。昨年度は新型コロナウイルス感染症で、手洗いの徹底やマスク着用を行われていたため花粉症に悩まされなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。アレルギー治療薬の使用法として、花粉飛散開始とともに薬剤の投与を始める初期治療が一般的です。これは、症状が出現してから薬剤を服用し始めるより効果が高いことが分かっています。そのため、現在の花粉症治療法、対策などを確認しておきましょう。

花粉症の治療について

※ 対症療法:病気によって起きている症状を和らげたり、なくしたりする治療法

① 内服薬による全身療法
② 点眼、点鼻薬などによる局所療法
③ 鼻粘膜への手術療法

※ 根治療法:病気の原因を取り除く治療法

① 原因抗原(花粉など)の除去と回避
② 減感作療法(免疫療法)

対症療法として抗ヒスタミン薬などの内服薬や点鼻薬、目薬、ステロイドの点鼻薬、目薬などが組み合わせられます。くしゃみや鼻汁、鼻づまりなどの症状に応じて治療薬の選択を行います。代表的な副作用として抗ヒスタミン薬(一部を除く)による眠気があります。眠気により仕事などに支障をきたす場合は主治医に相談してください。

花粉対策

① 外出時にマスク、めがねを着用する。
② 花粉情報を確認し、花粉飛散が多いときの外出は避ける。外出する場合は、花粉のつきやすいコートの着用を避ける。
③ 花粉飛散の多い日には窓の開け閉めに注意する。

近年、より効果の強い抗アレルギー薬や新しい剤型(貼付薬)が開発されているため、治療の幅が広くなりました。花粉症治療に悩まれたときは医師や薬剤師に相談してみてはいかがでしょうか。

2022年01月01日

日本列島 ”食” めぐり「青森県」

(この記事は2022年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 井尻 柊人

全国各地の特色ある料理や名物をご紹介していきます

 

けの汁(粥の汁)

青森県の津軽地方の代表的な郷土料理です。米が貴重だった時代に刻んだ具材を米に見立てて食べたとされています。もともとは小正月の料理で、正月に家族の世話や来客対応に追われた嫁が小正月に里帰りする際、男衆のためにつくりおきしたもので、栄養豊富な保存食として、凍りついた汁を崩し温めなおして何日も食べたとされています。

(1人分)エネルギー 280kcal/たんぱく質21g/塩分1.8g

材料 (2人分) 作り方

●大根 100g(中1本)
●人参 60g
●ごぼう 35g
●わらび、ふき水煮 50g(山菜ミックスでも可)
●油揚げ 15g
●高野豆腐 20g
●大豆 60g(水煮または蒸し)
●昆布 15g
●水 500cc
●赤味噌 20g

①昆布を1~2時間ほど水に浸しだしを取ります。わらび、ふきの水を切り、高野豆腐を水で戻しておく。
②大豆はすり鉢で、細かくすりつぶす。
③ごぼうはささがきにして、わらびは2cm程度の長さに切り、だしを取った昆布、大根、人参、高野豆腐、ふき、油揚げは1cm角に切る。
④だし汁を入れた鍋に大根、人参、ごぼうを入れて、火にかけ、じっくりと煮る。火が通ったら、昆布、高野豆腐を入れ、混ぜる。
➄煮立ったら②のすりつぶした大豆を入れてひと混ぜし煮こむ。味噌を溶き入れ、わらび、ふきと油揚げを入れてさらに煮込んだら完成。

 

2022年01月01日

日本列島 ”食” めぐり「佐賀県」

(この記事は2021年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 安井 裕香

全国各地の特色ある料理や名物をご紹介していきます

呉豆腐(ごとうふ)

呉豆腐とは佐賀県有田町の郷土料理で、プルプルでもっちりとした食感が特徴の豆腐です。豆腐を作る際、水に浸した大豆を石うすですり潰し、圧力鍋で煮た状態を「呉(ご)」といい、それを絞り豆乳とおからに分けられます。一般的な豆腐は、豆乳ににがり等を加え固めますが、呉豆腐は葛粉やでんぷんを加え固められます。精進料理としてお盆などの行事で食されていたものが、普段の食卓にのぼるようになったようです。

(1人分)エネルギー 160kcal/たんぱく質5.5g/塩分1.1g

材料 (4人分) 作り方

<呉豆腐>
●無調整豆乳 200g
●片栗粉 大さじ2+1/2
●塩 ひとつまみ

<味噌だれ>
●麦味噌 大さじ1
●砂糖 大さじ1/2
●みりん 大さじ1
●白ごま 大さじ1

①鍋に豆乳、片栗粉、塩を入れ、片栗粉がだまにならないようによく混ぜ合わせる。
②片栗粉がとけたら、混ぜながら弱火~中火で加熱する。
③湯気が立ってきたら、弱火にし、木べらですくい上げて、ぽてっと落ちる程度に練り上げる。
④ラップで2等分に丸く包み、冷蔵庫で冷やす。
➄味噌だれの材料を鍋に入れ、煮立てる。
⑥冷やし固めた呉豆腐を器に盛り、味噌だれをかける。

 

2021年11月01日

「除菌や抗菌・抗ウイルス」をうたう商品に含まれる成分

(この記事は2021年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤部 医薬品情報管理室

除菌・抗菌と抗ウイルスの違いとは?

「除菌」とは、物体や液体といった対象物や限られた空間に含まれる微生物(細菌)の数を減らし、清浄度を高めることです。「抗菌」とは、細菌を増殖させないことを目的とするのに対し、「抗ウイルス」とは、ウイルスを不活化(ウイルスの外部組織を破壊することで、生物の細胞に侵入して増殖する機能を失わせ、活動を停止させた状態)させることを意味します。「抗菌」だからウイルスにも効くとは限らず、「抗ウイルス」だからといって菌にも強いというわけではありません。風邪の時に「抗菌薬(抗生物質)」が効かないことと同じです。

「除菌や抗菌・抗ウイルス」をうたう商品に含まれる成分

「除菌や抗菌・抗ウイルス」をうたう商品には、エタノールや次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸水、塩化ベンザルコニウムなどの成分が使われています。しかし、その成分が含まれていても、消毒効果を期待するためには「濃度(含有量)」が大切になります。“除菌”、“アルコール”、“ウイルス”、“99.9%”などの表示から殺微生物効果を連想させる市販製品(環境用または環境・手指用消毒)の殺細菌効果について調査された結果(※ 尾家重治「“除菌”などをうたった製品の消毒効果」 環境感染誌 36(3):157-160,2021)では、「28製品中13製品(46.4%)が、殺細菌効果を示さなかった」としています。殺微生物効果を連想させる製品の半数近くが“無効”であることが判明しました。これら半数近くの製品は、新型コロナウイルスにも効果を示さないことが推定されます。したがって、消毒剤ではない製品を用いるのであれば、消毒剤と同等の成分・濃度の製品や殺微生物効果が確認された製品を選ぶことが望ましいでしょう。

2021年11月01日

当院の認定看護管理者を紹介します

(この記事は2021年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

認定看護管理者


認定看護管理者
(左) 佐伯 看護部長
 (右) 金澤 副看護部長

『認定看護管理者』って聞きなれない名前だと思いますが、名乗るためには日本看護協会が実施する認定看護管理者認定審査に合格することが必要です。その研修はファーストレベル(105時間)・セカンドレベル(180時間)・サードレベル(180時間) と3段階があり、サードレベルまで終了すると審査を受ける権利を得ることができます。他にも管理者経験を持ち大学院などで看護系の修士号を取ると受けることができます(ちなみに当院では 2名の管理者が修士課程を修了しております)。認定看護管理者制度は1998年に発足されてから2020年度には全国で4551名となり京都府は87名となりました。西陣病院では、ファーストレベル修了者8名、セカンドレベル修了者が7名います。サードレベルを終了した私達2人が、今年認定看護管理者となりました

 

日本看護協会が示す認定看護管理者が行う活動とは、「患者・家族や地域住民に対しより質の高いサービスを提供できるよう、自身が管理する組織の課題を明らかにし、組織内の様々な部署や人に働きかけて、組織全体のサービス提供体制の向上に取り組むこと。また、地域の組織間の連携を図るなど、地域全体の医療・看護の質の向上に務めること」とされています。私達は他の看護管理者と共に、西陣病院に来られた患者さんに気づきとレジリエンス(状況に合わせて柔軟に対応できる力と心)を大事にした看護をスタッフ皆ができるようにしたいと思ってきました。これから更に「地域全体の医療・看護の質の向上に努める」ことを目標に、当院にいる感染管理認定看護師や皮膚・排泄ケア特定認定看護師・透析看護認定看護師に地域で活躍してもらい西陣地域の方々の健康増進とQOL(生活の質)を維持向上できるよう貢献していきたいと思っています。

施設や医院で働く方々に向けた出張研修会などを行いますので、s.saeki@nishijinhp.com(佐伯)のメールか、地域医療連携室に是非ご相談ください。お待ちしております。

<出張研修会内容の例>

●感染管理認定看護師
「新型コロナウイルス感染対策について」
「感染性吐物・排泄物処理方法について」

●透析看護認定看護師
「腎臓の悪化に気づくポイント」

●皮膚・排泄ケア特定認定看護師
「褥瘡の予防・治療ケア」
「高齢者の失禁管理」
  症例検討など

この他にもご希望がございましたら、ご相談ください。

2021年11月01日

高齢者の大腸がん外科治療について

高齢者の大腸がん外科治療について

(この記事は2021年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

外科部長
高木 剛


全国がん登録罹患データによる2018年のがん罹患総数の順位は、1位は大腸がんでした(性別では男性は3位、女性は2位)。がん死亡数の順位(2019年)では、男女計の2位が大腸がんでした(男性は3位、女性は1位)。また、2021年 7月の厚生労働省の発表によりますと、昨年の日本人の平均寿命は女性が 87.74歳、男性が81.64歳で、ともに過去最高を更新しました。そういった背景もあり、大腸がんに罹患し受診される方も、年齢も高くなっている印象があります。如何に大腸がんの死亡数を減少させるかとなると、早期に発見し治療することが重要となります。早期に下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)で発見できれば内視鏡(大腸カメラ)で切除できる場合があります。

 

ここでは、内視鏡(大腸カメラ)での切除が適応外になった場合の外科治療つまり手術についてと、高齢者の手術についてお話いたします。

大腸がん手術の方法は、開腹手術、そして腹腔鏡(おしりから腸の中にいれる大腸カメラではなく、腹壁を少し切開しておなかの中に挿入する内視鏡)を用いた腹腔鏡下手術。また最近ではロボットを利用した腹腔鏡でのロボット支援手術といった方法があります。当科では、ほとんどの場合は腹腔鏡手術を行っております。腫瘍の部位(盲腸や上行結腸など)によっては単孔式腹腔鏡手術という3cmほどの切開のみで行う手術も行っています。ただし、腫瘍の大きさや浸潤の程度によっては開腹する場合もあります。

以前(10年20年前)は85歳以上で大腸がんに罹患し受診されると、手術は難しいと言われていたこともありました。しかし、現在の高齢者においては10~20年前と比較して加齢に伴う身体的機能変化の出現が5~10年遅延しており、「若返り」現象がみられると言われています。皆さんも感じておられる様に、特に65~74歳の前期高齢者においては、心身の健康が保たれ活発な社会活動が可能な人が大多数です。そこで、当院では80代 90代はもとより100歳になっても手術が必要と判断した場合は、手術前に適応可否判断を行います。

① 全身麻酔に耐えるか?
② 栄養状態は?
③ 日常生活自立度(ADL)・運動機能はどの程度か?
④ 認知機能・気分・情緒はどの程度か?
などを評価して、それにより手術の可否決定や手術方法を選択します。

たとえば、85歳以上でも手術が可能と判断し評価した後に、先述の盲腸や上行結腸がんによる単孔式腹腔鏡手術を行った場合ですが、2021年 9月まで14人(男性/3、女性/11)、平均年齢:90.4(85~104)歳、手術後の在院日数中央値:11.5 ( 7~19 )日、手術中の出血量中央値:5 (少量~34)ml、手術時間中央値:155.5 (116~196) 分でした。

そして、手術直後は勿論痛みが有りますので鎮痛剤を使用して痛みのコントロールを行いつつ、身体の機能低下を防ぐために手術の翌日からはリハビリを導入することで入院時と同じくらいの状態で早期に退院ができるように図っています。

「高齢」だから手術ができないとか治らないということは無いのです。「高齢者のがん」だからという理由で決してあきらめる必要はないのです!

2021年11月01日

日本列島 ”食” めぐり「岡山県」

(この記事は2021年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 竹島 綾香

全国各地の特色ある料理や名物をご紹介していきます

 

アミ大根

アミ大根とは、サクラエビの仲間である「アキアミ」と大根を炊き合わせた岡山の郷土料理です。「アキアミ」は「秋にまとまって獲れるアミに似たエビ」という意味からこの名前がついたといわれており、岡山県では「アミ」と呼ばれています。傷みやすいため、生のまま出回ることは少ないようですが、スーパーでは干しえびとしてよく見かけます。冬に向けてみずみずしく甘味が増す大根を、アミからでる上品なだしの味で楽しんでみてはいかがでしょうか。

(1人分)エネルギー 48kcal/たんぱく質2.3g/塩分1.1g ※煮汁は1/2量で計算

材料 (4人分) 作り方

●大根 400g
●アミ(干しえび) 10g
●醤油 大さじ3
●酒 大さじ2
●みりん 大さじ2
●砂糖 大さじ1
●水 300ml

①大根は皮をむいて、1.5cm厚に切る。
②鍋に水、調味料と大根を入れ、火にかける。
③沸騰したら、アミを入れ、落し蓋をして弱火で大根が軟らかくなるまで煮る。

 

2021年09月01日