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糖尿病のクスリについて その3

(この記事は2007年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤科 三宅 健文


糖尿病といわれたら・・・

 糖尿病患者の約半分が高血圧を合併していると言われています。血圧が高い状態だと、糖尿病性腎症が進行してしまったり、皆さんよく御存じのように、脳卒中や心筋梗塞をおこしやすくなったりします。糖尿病の方が高血圧になる確率は健常者の3倍くらいで、逆に高血圧の方が糖尿病になる確率は健常者の3.5倍くらいと言われています。

 糖尿病を患っている人は、高脂血症や高血圧を合併しているケースが多く見られ、これらは、それぞれの原因となったり結果となったりするため、悪循環を繰り返します。2型糖尿病ではインスリン抵抗性が高く(インスリンが効きにくい)、そのため高インスリン血症という状態になります。また、血中インスリン濃度の高い状態が続くと高脂血症や善玉コレステロ-ルの減少を招き、動脈硬化から虚血性心疾患などの心臓病や脳梗塞などの死に至る病を引き起こす原因となりますが、高血圧の方にも同様の傾向が見られます。


降圧薬による高血圧治療の注意点

●食事療法や運動療法の効果が不十分な場合や症状の重い高血圧には降圧薬が処方されます。

●降圧薬には、カルシウム括抗薬、ACE阻害薬、アンジオテンシンⅡ(A-Ⅱ)受容体括抗薬、利尿薬、交感神経抑制薬の5タイプがあります。

●勝手に降圧剤の服用を止めたり、量を変えてはいけません。


次回は「アンテジオテンシンⅡ(A-Ⅱ)受容体拮抗薬」についてお話します。

| Copyright 2007,09,01, Saturday 10:10am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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