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手術室が増室、機器も充実。手術がより安全に、より高いレベルで!

(この記事は2009年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


手術室部長・麻酔科部長 中川博美


西陣病院は平成16年より増改築に着手し、その最終段階として平成20年11月から手術室の増室・改修工事に取り組みました。その間、皆様方には多大なご理解とご協力を賜りましたこと、この場をおかりして深く感謝申し上げます。おかげさまにて手術室の工事も平成21年3月に無事完了し、4月より新手術室が稼動し始めました。

昨年度は外科系5科(外科・整形外科・泌尿器科・眼科・皮膚科)で約1200件の手術が行われ、10年前の手術件数の約1.5倍に達しました。これに伴い1手術室あたりの手術件数も600件を越えたため、手術室1室増室を含む大幅な改修工事が行なわれました。整形外科の人工関節手術をはじめとする清潔手術をより安全に行うことのできるバイオクリーン・ルーム、低侵襲な鏡視下手術に対応した一般外科・泌尿器科手術室、そして、局所麻酔での眼科・皮膚科症例中心の手術室と3室が機能分化しました。

天井つり下げ型モニターで鏡視下手術が快適に同時に、設備や機器もいっそう充実しました。各手術室ともHLED無影灯(日本初)が設置され、明るく良好な視野のもと深部臓器の手術でもより安全により正確に行えるようになりました。21インチ天井つり下げ型ハイビジョンテレビモニターシステムにより画質が格段に向上し、鮮明な画像が得られることでより繊細な鏡視下手術操作が可能になりました。鏡視下手根管開放術や経尿道的手術などでは、患者様のご希望により、この画面をご一緒にご覧いただけるようにもなりました。生理食塩水還流の最新式経尿道手術システムはより合併症の少ない安全な泌尿器科手術を可能にし、整形外科ではハイスピード・ドリル導入によって脊椎手術をより安全に短時間に行えるようになりました。また、どの手術室にも全身麻酔器と各種モニターが設置され、麻酔科専門医による全身麻酔が可能な体制がとれるようになりました。

一方、手術室滅菌部門では、日本医療機器学会認定第2種滅菌技士2名の有資格者によって、より厳格に洗浄・消毒・滅菌が行なわれるようになりました。各手術器具はウォッシャー・ディスインフェクターで均一洗浄・高水準消毒された後、物理的、生物学的、そして、個々の滅菌物には化学的滅菌インジケータを使用し、最先端のコンピューター監視システムのもとクリーン蒸気発生器付き滅菌装置を用いて手術器具の個別性に適した滅菌方法を選択することで、よりレベルの高い滅菌品質保証が行えるようになりました。

ハード面が充実した新手術室このようにハード面が充実した新手術室で、患者様により安全で良質な手術室医療をさらに高いレベルで提供できるよう、大学との連携も深めつつ、各科の医師はいっそう技術の向上に努めるだけでなく、看護師はじめすべての医療スタッフの一人ひとりもその役割と責任を自覚して「手術チーム」としてのソフト面もますます充実させるよう、日々、努力・精進してまいりたいと存じます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

| Copyright 2009,07,01, Wednesday 09:25am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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