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新年のごあいさつ 平成28年 元旦

(この記事は2016年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


伊谷先生 西陣病院 院長 伊谷 賢次

 明けましておめでとうございます。

 皆様には、さわやかな新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。また、昨年中、当院に賜りました数々のご厚情とご支援に対しまして、職員一同心より御礼申し上げます。


 昨年は日本のTPP 参加表明による農家の不安、集団的自衛権を含む安保法案による国民の不安、フランスなど欧州での無差別テロによる世界不安がありました。また、地球温暖化も原因と考えられるゲリラ豪雨による洪水災害が毎年のように起こり、マンションなどの基礎工事の不正など、様々な不安の多い一年でした。福祉医療においても、2年前の消費税8%導入、診療報酬改定後、病院経営にとっては厳しいものとなり、良質な福祉医療の継続に大きな不安があります。今年4月に行われる診療報酬改定も、社会保障費抑制のため7対1看護の急性期病院のハードルがさらに高く設定される予定です。このような厳しい状況でも、当院の目指すべき目標は、設立当初からの基本方針である、「地域に密着した良質な医療を高いレベルで提供する」ことです。そのためには、ハード面、ソフト面ともさらに充実させなければなりません。

 ハード面では、昨年10 月に眼科用手術顕微鏡を最新の機種に更新し、さらに安全な白内障などの手術が可能になりました。また、11 月に血管撮影装置を最新のフラットパネルに更新することで、低被曝で鮮明な画像が得られ、より安全で低侵襲な検査やカテーテル治療も可能となりました。今後も良質な医療を提供するには、できるだけ最新の機器整備が必要であり、今後も計画的に医療機器の更新を行っていく予定です。

 ソフト面では、今後もさらに診療体制を充実させ専門性の高い急性期病院を目指します。また、包括ケア病棟の開設も予定し、サブアキュート・ポストアキュート・レスパイトなど地域にあった診療体制を構築していきます。当院の特徴のひとつは、一般診療と透析医療を車の両輪と考え、相互に緊密な連携をとりながら総合診療を行っていることです。一般診療も、中高年層の多い地域で、透析患者さんと同様に、多くの合併症を持った患者さんを診療しています。そのような、合併症の多い患者さんが安心して安全で高度な医療を受けていただけるには各科医師の連携はもちろん看護師をはじめ、すべての医療スタッフのチームワークが必要です。幸い透析医療を行ってきた歴史により、心臓血管外科・脳神経外科疾患は連携病院に搬送しますが、それ以外のハイリスクの患者さんには、内科医系・外科医系・画像診断医・麻酔科医などによるスピーディーなチーム医療を行う文化が根付いています。

 今後も職員全体が患者さんを主体に考え、良質な医療を提供するためにスタッフ一人ひとりが役割と責任を自覚して努力していきますので、今年一年、さらなるご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。


平成二十八年 元旦


| Copyright 2016,01,01, Friday 12:00am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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