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新しい作用を持つ糖尿病の薬のはなし

(この記事は2014年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


岡本早織 薬剤部 薬剤師 岡本 早織
 糖尿病とは一言で言えば、血糖を下げるホルモンであるインスリンの作用が不足して血液中の糖分が多い状態が続く病気で、神経や網膜、腎臓に合併症を起こします。

 糖尿病治療薬には多くの種類があり、インスリンの効きをよくする等の効果をもつ薬がよく使われていますが、2014年4月~6月にかけて、従来とは全く異なる作用機序をもつ新薬SGLT2阻害薬が続々と発売されるので紹介します。

 SGLT2阻害薬は、腎臓の近位尿細管において糖の再吸収を司る輸送体であるSGLT2(Sodium-Glucose Transporter2)を阻害することで、尿中への糖の排出を促し血糖を低下させます。インスリンを介した作用を持つ糖尿病治療薬に比べて低血糖が起こりにくく、体重増加、肥満も起こらないとされています。ただし排出される尿量が増加し、多尿・頻尿の副作用につながります。

 また尿中の糖分が増えるため感染症を起こしやすくなり、腎盂腎炎、膀胱炎等の尿路感染症などの副作用につながります。

 また尿を介しての糖排泄のため、腎機能が低下している患者さんでは効果が出にくく、重度の腎機能障害・透析患者さんでは無効とされています。

 全ての糖尿病患者さんに適合する薬ではないので、効果と副作用を確認しながら大切に使っていく必要があります。どんなに画期的な新薬が発売されようとも、糖尿病治療は食事・運動療法が基本であることをお忘れなく…!

| Copyright 2014,05,01, Thursday 12:00am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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