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新年のごあいさつ 平成二十年元旦

(この記事は2008年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

西陣病院 院長 伊谷賢次


 明けましておめでとうございます。

 皆様には、さわやかな新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。また、昨年中、当院に賜りました数々のご厚情とご支援に対しまして、職員一同心より御礼申し上げます。西陣病院は1934年、地域の人々のための福祉医療を目的に大報恩寺(千本釈迦堂)の境内に西陣診療所として開設されたことが、その始まりです。当時はまだ保険医療制度もなく、治療のための技術も今日に較べればずっと未熟で、地域の人々の健康を守るのにたいへんな環境であったと想像できます。今日では医学は飛躍的な進歩を遂げ、日本の素晴らしい保険医療制度により、西陣病院も福祉医療を使命とし、地域に密着した良質な医療が提供できるように、施設規模の拡大と医療内容の充実を図ってまいりました。

 ところが、21世紀は、構造改革の名の下に医療費が抑制され、医療を取り巻く環境は厳しいものとなりました。しかし、当院の日指すべき目標は変わらず、設立当初からの基本方針である、地域に密着した良質な医療をさらに高いレベルで提供することにあります。そのためには、ハード面、ソフト面ともさらに充実させなければなりません。

 特にハード面では、2005年に念願の病院増改築に着手し、2006年9月に地上5階、地下2階の本館増築の第一期工事が終了しました。地下1階にはPET装置の移設や64列のマルチスライスCT(MDCT)、1.5TのMRIなどの最新機器に更新し、放射線科の常勤医も2名体制となり、画像診断センターを開設しました。2007年7月には本館増築の第二期工事が終了し、地上1階は外来部門で診療環境を整備し、地上2階は透析センターとして115床のワンフロアー化でより安全な透析医療に努力しています。地上3階から5階の病棟は1病床に8平方メートルを確保し(1病室4床)、患者さまのアメニティが向上しました。また、2007年10月に西館も本館と同様の療養環境確保のための病棟改修を行いました。

 ソフト面では、今後さらに診療体制を充実させ専門性の高い急性期病院を目指します。しかし、中高年層の多い地域密着型の病院ですので、合併症の多い患者さまが安心して安全で高度な医療を受けていただけるには各科医師の連携はもちろん看護師をはじめ、すべての医療スタッフのチームワークが必要です。職員全体が、患者さまを主体に考え、良質な医療を提供するためにスタッフ一人ひとりが役割と責任を自覚して努力していきます。今年3月の本館増改築後には、ハード・ソフトともさらに良くなり、患者さまが安心して高度な医療を受けていただける病院にしたいと考えています。

 患者さまや地域住民や開業医の先生方からのご意見を真摯に受け止めて、全職員が良質な医療を提供できるように努力していきますので、今年一年、さらなるご指導、ご鞭漣をよろしくお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

| Copyright 2008,01,01, Tuesday 08:30am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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