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くすりのおはなし -薬の保管は大丈夫ですか?-

(この記事は2013年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬の保管方法


薬剤部 薬剤師 須山 奈見子



 薬は、温度や湿度、光によって品質が変化する可能性があります。通常は30 度以下、冷所保存の場合は15度以下での保管が必要です。特に梅雨時や夏場など多湿や高温の時期には、カプセルが軟らかくなったり、カプセル同士が張り付いたり、錠剤では潮解といって溶けてしまうものまであります。冷蔵が必要な薬は、薬袋に「冷所保存」、「要冷蔵」と記載されています。

 インスリン製剤は、使用を始めてから常温で1ヶ月は携帯出来ます。しかし、インスリン製剤は温度の影響を受けやすいため、屋外に駐車した車に置いておく場合は、クーラーボックスなどにいれておくと良いでしょう。使用していないインスリン製剤等は、凍結を避けて2 ~ 8℃(扉のところが良いでしょう)に遮光して保存してください。要冷蔵となっていない薬は、直射日光が当たらない戸棚などに保管してください。

 これから本格的な夏になるので、屋外に駐車した車の中などでは、かなりの高温になるため、薬を車中や日差しが強い場所には放置しないようにしましょう。

注意! 以下のような場合は薬が変質しているおそれがあるので、使用しないでください。

●錠剤やカプセルの色が変わっている、表面がザラザラしている、亀裂が入っている、においが変わっているときなど。
●粉薬の色が変わっている、固まっている、においが変わっているときなど。
●透明だった水薬がにごったり沈殿物ができ、よく振っても溶けないとき。
●軟膏やクリームなどの外用剤で色が変わっていたり、油が浮いているとき。
●透明だった点眼薬が濁っているとき。
●シップ剤などの表面が乾いていたり、油が浮いているとき。

変質した薬は、交換できません。
あなたの病気を治す薬を大切に保管しましょう。


| Copyright 2013,07,01, Monday 12:00am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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