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新年のごあいさつ

(この記事は2013年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)


山川先生 画像診断センター長 放射線科 部長 山川 稔隆

一昨年の東日本大震災に続発した福島第一原子力発電所事故以降、医療被ばくに対する意識が高まっています。西陣病院では平成24 年5月に低被ばくに対応した新しいCT 装置(フィリップス社製Ingenuity core)に更新しました。従来の装置ではフィルタ補正逆投影法(FBP)を用いて画像をつくっていましたが、撮影時の放射線線量を下げるとノイズが増加し、画質が劣化するという性質があったため、被ばくを低減することが難しい状態にありました。それに対し、この新しい装置では画像構成法として逐次近似再構成法(iDose4)を用いており、低線量で撮影してもノイズを大幅に抑え、画質を維持できるようになりました。実際の被ばく線量は、患者様の体格、撮影部位、造影の有無などにより変わってきますが、平均すると従来の装置の60%程度の線量で撮影可能となり、検査による被ばくを大きく低減することができました。また新しいCT 装置ではコンピュータの頭脳部分であるCPU(中央演算処理装置)も高速化され、検査待ちの時間や、検査時間そのものも短くなり、患者様にとってより優しい検査となっています。

 画像診断センターでは平成25 年度に富士フイルムメディカルによる地域医療連携サービス、C@RNA(カルナ)の導入を予定しております。地域の開業医の先生方と西陣病院との間でネットワークを構築し、検査予約、検査画像配信、読影結果閲覧をすべてオンラインで即時に行うという最新のシステムです。従来のようにそのつど電話で予約していただかなくても、患者様と先生とがインターネットにつながったパソコンの前でご自由に検査予約をしていただけますし、また画像と診断レポートもこれまでのようにお手元に届くまで時間がかかることなく、すぐにパソコンにダウンロードできます。なお電話予約、フィルムやCD-Rでの画像の提供も従来通り行わせていただきますのでご安心下さい。

 西陣病院画像診断センターでは今後も地域の皆様方、開業医の先生方のお役に立てますよう、職員一同がんばって参りたいと思っております。本年もなにとぞよろしくお願いいたします。


| Copyright 2013,01,01, Tuesday 12:00am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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