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インフルエンザワクチンのはなし

(この記事は2010年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

薬剤科 主任 森本 卓志


 この西陣病院だよりが発行される頃は、まだまだ残暑きびしい日が続いている事と思います。インフルエンザワクチンの話は、少し季節的に早い?ような気がしますが、実はインフルエンザワクチンの事は年中どこかしこで話題となっているのです。この原稿を書いている7月にこの冬に使用されるインフルエンザワクチンの内容が決定しました。(例年は5~6月頃に決定しています)

☞ ワクチンはいつからある?

 インフルエンザワクチンは1943年にT・フランシスというアメリカ人によって開発され、日本では1948年頃から接種が開始されているようです。

☞ ワクチンの中身は?

 毎冬流行に大きくかかわるインフルエンザの型にはAソ連型、A香港型、B型の3種類があり、ここ何年もこの3種類に対するワクチン(季節型インフルエンザワクチン)が使用されてきました。しかし、昨年は新型インフルエンザが流行したため、余分に新型用のワクチンを接種した方も大勢いたことと思います。今年の冬に使用するワクチンは従来の季節型ワクチンの中に新型用のワクチンが入っているため(新型、A香港型、B型の3種類が入っています)、1回の接種で済むようになっています。

☞ ワクチンの中身は誰が決める?

 世界的にはWHOの専門家会議で選定され、それを受け国立感染症センター等の専門家が前年の流行状況などをみて最終的に決められます。

☞ ワクチンの効果は?

 ワクチンを接種すれば、インフルエンザにかからないといった誤解がありますが、ワクチンはあくまでも「かかりにくくする」「かかっても重症化を防ぐ」為のものです。成人では、45%の発病を防ぎ、80%の死亡を防ぐという報告があります。

☞ ワクチンの副作用は?

 ワクチンの副作用は、接種した部位の腫れや赤み、熱がでたり全身がだるくなったり(ワクチン接種によってインフルエンザになったわけではありません)といった症状が比較的多くみられます。また、アレルギー反応や、因果関係がはっきりしていませんがその他重い副作用があります。

☞ 今年のワクチン接種は?

 今年も西陣病院ではインフルエンザワクチン接種の実施を予定しています。しかし現段階では、接種開始日や方法など未定となっています。詳細が決まり次第、お知らせする予定となっています。

| Copyright 2010,09,01, Wednesday 12:00am administrator | comments (x) | trackback (x) |

 

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