西陣病院だより

日本列島 ”食” めぐり「新潟県」

(この記事は2024年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 矢野 花織

全国各地の特色ある料理や名物をご紹介していきます

のっぺ

「のっぺ」は、里芋を主材料とし、野菜やきのこなどを薄味で煮た新潟の代表的な家庭料理です。家庭の味として母から子へと引き継がれ、新潟のおふくろの味として親しまれているようです。

(1人分)エネルギー 140kcal/たんぱく質9.7g/塩分1.8g

材料 (4人分) 作り方

●しいたけ・・ ・・・・・2枚
●たけのこ水煮・・・・・ 80g
●里芋・・・・・・ 4個(200g)
●人参・・・・・・・・・ 40g
●こんにゃく・・ 1/2枚(100g)
●かまぼこ・・・・・・・ 40g
●サケ・・・・・・・・・100g
●さやえんどう・・・・・ 30g
●だし汁・・・・・・・400ml

(調味料)
●醤油・・・・・・・・大さじ2
●酒・・・・・・・・・大さじ2
●みりん・・・・・・・大さじ2

< 作り方 >

① しいたけは細切りにする。
② たけのこ水煮、里芋、人参を3cmの長さの短冊切りにする。
③ こんにゃくとかまぼこは、野菜の大きさにあわせて切る。こんにゃくは湯通ししてアクを抜く。
④ サケは一口大に切る。
➄ さやえんどうは、筋をとって、塩を入れた水で茹で、冷水にとり、斜め半分に切る。
⑥ 鍋に、かまぼこ以外の材料を入れる。だし汁を入れてひと混ぜし、火にかけ、煮る。
⑦ かまぼこを加え、調味料で味をととのえる。
⑧ 器に盛り、⑤をのせる。

 

2024年03月01日

日本列島 ”食” めぐり「沖縄県」

(この記事は2023年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 桑原 雪衣

全国各地の特色ある料理や名物をご紹介していきます

ソーミンタシヤー

 「ソーミンタシヤー」とは、そうめんを炒めた沖縄県の郷土料理です。少量の野菜やツナなどの具材とそうめんを塩や醤油で仕上げる手軽な料理で、家庭料理や酒の肴として食べられています。昔は台風などで出歩けない時の食事として重宝されていたようです。

(1人分)エネルギー 242kcal/たんぱく質7.8g/塩分2.5g

材料 (2人分) 作り方

●そうめん(乾燥)・・ 200g
●塩(まぶす用)・・・ 少々
●油(まぶす用)・・・ 小さじ1
●人参・・・・・・・・ 40g
●青ねぎ・・・・・・・ 20g
●油(炒める用)・・・ 大さじ1
●ツナ缶・・・・・・・ 60g
●塩(炒める用)・・・ 少々

< 作り方 >

① たっぷりの熱湯でそうめんを茹で、ざるにあげて水気を切る。
② ①のそうめんに塩と油をまぶす。
③ 人参は千切り、青ねぎは小口切りにする。
④ フライパンに油を熱し、人参、ツナを炒め、塩を加える。
➄ ④に②を加えてよく混ぜ合わせる。仕上げに青ねぎを散らして出来上がり。

 

2023年11月01日

日本列島 ”食” めぐり「愛媛県」

(この記事は2023年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 須惠 裕子

全国各地の特色ある料理や名物をご紹介していきます

いもたき

 「いもたき」は鶏肉、里芋、こんにゃく、しいたけ等の具材を煮込んだ鍋料理で、お籠りと呼ばれる伝統行事でふるまう鍋に、各自が地元名産の里芋を持ち寄ったことが始まりといわれています。家庭だけでなく、学校給食の献立や家庭科の授業でつくる機会もあり、若い世代にも親しまれている郷土料理です。

(1人分)エネルギー 515kcal/たんぱく質23.5g/塩分2.5g

材料 (4人分) 作り方

●鶏肉・・・・ 300g
●里芋・・・・ 400g
●生揚げ・・・ 1枚
●白玉粉・・・ 100g
●しいたけ・・ 4枚
●だし汁・・・ 1ℓ

●調味料A
 ・酒・・・・・ 大さじ1
 ・砂糖・・・・ 大さじ2
 ・みりん・・・ 大さじ2
 ・醤油・・・・ 大さじ3
 ・塩・・・・・ 少々
 ・サラダ油・・・ 適量

< 作り方 >

①里芋は皮をとり、熱湯に塩少々を入れ茹でる。生揚げは一口大に切り油抜きする。
②白玉粉に少しずつ水を加え、耳たぶ位の固さに練り、団子にし、熱湯で茹でる。
③油を熱し、鶏肉を炒め、①を入れてよく炒め、だし汁を加えて煮る。
④里芋が煮えれば、②を入れ調味料Aを加え、全体に味がなじめば完成。

ポイント   里芋は、口の中でとろっとするくらい、やわらかく煮るとよい!

 

2023年09月01日

日本列島 ”食” めぐり「東京都」

(この記事は2023年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 須惠 裕子

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深川めし

 「深川めし」とは東京都の郷土料理で、ネギと生のあさりを味噌でさっと煮て汁ごとご飯にかける「ぶっかけ」と、あさりとお米を一緒に炊き込む「炊き込み」があります。もともとは漁師たちが仕事の合間にさっと食べることができるぶっかけがルーツであるとされていますが、現在は炊き込みごはんタイプが主流となっているようです。

(1人分)エネルギー 275kcal/たんぱく質8g/塩分1.9g

材料 (4人分) 作り方

●お米・・2合
●あさり(殻付き)・・ 200g
●生姜・・10g 
●濃口醤油・・ 小さじ2
●酒・・大さじ1
●塩・・小さじ1/3
●だし汁・・350~400ml

< 作り方 >

①あさりは砂抜きする。米は炊く30分前に洗って、ざるにあける。生姜は千切りにする。
②鍋に、あさり・酒・醤油を入れ、蓋をしてあさりの口があくまで煮る。
③炊飯器に米、②の煮汁のみを入れる。だし汁を2合の目盛りになるまで注いで、塩を加えて炊く。
④殻からあさりの身を出しておく。
➄ご飯が炊きあがったら、あさりの身、生姜を加えて混ぜる、10分程度蒸らして出来上がり。

 

2023年07月01日

日本列島 ”食” めぐり「富山県」

(この記事は2023年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 井尻 柊人

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白エビのかき揚げ

 水産資源豊富な富山湾では深海に生息する透き通った淡いピンク色に輝く白エビは「富山湾の宝石」と称され、漁が成り立つほど漁獲されるのは全国でも富山だけで、主な水揚げ漁港は新湊漁港、岩瀬漁港の2港となっています。かつては、殻ごと干しエビにして出しを取るために使われることがほとんどでしたが、冷凍技術の向上によりむき身にすることが容易となり、また鮮度を保つことが可能となりました。カラッと揚がった白エビはサクサクで香ばしく、独特の甘みを堪能できる。ほかのエビと違い火を通しても赤くならないという点も特徴のひとつです。

(1人分)エネルギー 152kcal/たんぱく質6g/塩分0.5g

材料 (4人分) 作り方

●白エビ・・80g
●玉ねぎ・・ 100g
●にんじん・・25g 
●さやいんげん・・ 25g
●揚げ油・・適宜
●小麦粉・・適宜
●卵・・1/2個
●塩、抹茶塩・・少々

< 作り方 >

①白エビは水で洗い、水気を切る。
②玉ねぎはうす切り、さやいんげんは斜めうす切り。にんじんはせん切りにしておく。
③ボウルに小麦粉、塩少々、酒少々、卵1/2個、水100mLを入れて切った食材を入れざっくりと混ぜる。
④天ぷら鍋に油を入れ170~180℃になったら③をお玉にのせて、その上に小麦粉をまぶした白エビを飾るようにのせて揚げる。
➄お好みで塩、抹茶塩をつける。

 

2023年05月01日

日本列島 ”食” めぐり「秋田県」

(この記事は2023年3・4月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 白岡 咲

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豆腐カステラ

 「豆腐カステラ」とは水分を切った豆腐を砂糖や卵などを混ぜてカステラ状に焼いた菓子。秋田の県南地域に伝わる豆腐料理で、冠婚葬祭の口取り、おやつやお茶請けとして食べられてきました。豆腐の風味を残したしっとりとした食感が特徴です。

(1人分)エネルギー 185kcal/たんぱく質8.7g/塩分0.5g

材料 (卵焼き器1回・6人分) 作り方

●木綿豆腐・・2丁(600g)
●砂糖(上白糖)・・ 100g
●全卵・・2個 100g 
●片栗粉・・ 40g
●食塩・・ 2g

< 作り方 >

①木綿豆腐をレンジで温める。もしくは鍋に入れ水から沸騰直前まで温める。
②木綿豆腐を布袋に入れ軽く水気をしぼり、裏ごしする。
③砂糖(上白糖)、卵、片栗粉、塩を加え、よく混ぜ合わせる。※フードプロセッサーで全材料を攪拌してもOK。
④卵焼き器に流し、片面を弱火で25分、裏返してもう片面を20分焼く。

 

2023年03月01日

日本列島 ”食” めぐり「宮崎県」

(この記事は2022年11・12月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 今井  文恵

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ぬたいも

 宮崎県は里芋の生産量が多く、収穫量は埼玉県、千葉県と並んで常に全国上位に位置しています。「ぬた芋」の名前の由来は定かではありませんが、和えるときに、ぬたぬたするので「ぬた芋」、また、酢味噌和えとしてよく知られる「ぬた和え」は「ぬるぬるしたところが“沼田”に似ている」ということに由来するといわれており、「ぬた芋」も同様の理由が考えられます。秋に収穫できる小さいサイズの『おちこ』と呼ばれる里芋が使われることが多かったようで、小さな里芋を有効に利用する先人の知恵が活かされた郷土食です。

(1人分)エネルギー 116kcal/たんぱく質3.3g/塩分1.1g

材料 (2人分) 作り方

●里芋・・200g
●味噌・・ 大さじ1
●白ごま(煎り)・・大さじ1 
●みりん・・ 大さじ1/2
●砂糖・・ 大さじ1

< 作り方 >

①里芋は皮つきのままきれいに水洗いし、鍋に入れる。里芋がかぶるくらいの水を加えて火にかけ、竹串がスッと通るまでゆでる。
②里芋がゆであがったら、熱いうちに乾いたふきんにとって皮をむく。
③白ごまをよくすり、砂糖・味噌を加えてよく混ぜ合わせる。
④③に里芋の1/3を熱いうちに入れ、つぶしてよくすり混ぜる。
➄④にみりんを入れる。
⑥残りの里芋は約1.5cmの厚さに切って➄に加えて和える。
⑦器に盛って、仕上げに白ごま(分量外)をふって完成。

 

2022年11月01日

日本列島 ”食” めぐり「香川県」

(この記事は2022年9・10月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 須惠  裕子

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なすそうめん

 旬のなすと小豆島特産のそうめんを用いて、唐辛子で味を引き立てた郷土料理で、広く一般家庭に浸透しています。香川県以外にも、北陸地方や、奈良県などそうめんの生産地で郷土料理として食べられています。冷たくても温かくても美味しいお料理です。

(1人分)エネルギー 360kcal/たんぱく質16.5g/塩分2.4g(煮汁を全て摂った場合) ※ そうめんは茹でた後の塩分で計算しています。

材料 (2人分) 作り方

●なす・・2本
●素麺・・2束(100g)
●油揚げ・・ 1/2枚(60g)
●しょうが汁・・ 1かけ分
●赤唐辛子・・ 1本
●サラダ油・・ 小さじ2
●薄口醤油・・大さじ1と1/3  ※⑧ 
●砂糖・・小さじ2 ※⑧
●ごま油・・ 小さじ1/2
●だし汁(いりこ)・・ 350ml

① なすは縦4~6等分に切り、斜めに切り目を入れて水に浸けてあく抜きする。生姜はすりおろす。唐辛子は種を除き、1/3は輪切りにし、残りはそのままで使用する。
② 油揚げは油抜きし、三角形に切る。
③ 素麺は固めにゆでる。
④ 厚手の鍋にサラダ油を入れてよく熱し、なすを炒める。
➄ ④に②を加え、そのままの唐辛子、だし汁、⑧(材料2人分の※⑧)の調味料を加える。
⑥ 茄子が柔らかくなってきたら、素麵を入れて、ごま油としょうが汁を加える。
⑦ お皿に盛り付け、唐辛子の輪切りを上に飾る。

※ いりこだし 煮干し(10g)の内臓と頭をとり、水2カップ(400ml)と鍋に入れ、30分以上浸す。中火にかけ、煮立ったら弱火にし、アクがでてきたらすくいとり、7~8分煮てざるでこす。(煮出さず、一晩水に浸しておいても作れます。)

 

2022年09月01日

日本列島 ”食” めぐり「兵庫県」

(この記事は2022年7・8月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 竹島  綾香

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ハモすき

 ハモの名産地として有名な淡路島ならではの食べ方にハモすきがあります。初夏から夏にかけて旬を迎える淡路島のハモは、「はも延縄」と呼ばれる漁法で一匹一匹を丁寧に釣り上げられ、傷が少なく金色の美しい魚体をしていることから「べっぴん鱧」や「黄金鱧」などと呼ばれています。また、ハモすきに欠かせない淡路島産の玉ねぎは、一般的な玉ねぎに比べ、糖度が高く甘いのが特徴です。ハモすきでは脂がのり甘みがあるハモの身を、ハモの旨味と玉ねぎの甘みが合わさった上品なだしで味わうことができます。

(1人分)エネルギー 212kcal/たんぱく質24g/塩分2.1g ※ つゆは1/2量で計算

材料 (4人分) 作り方

●ハモ・・1匹
●玉ねぎ・・ 中2個
●だし汁・・ 800ml
●薄口しょうゆ・・ 70ml
●みりん・・ 70ml
●昆布・・ 10g

< ハモだしのとり方(あらがない場合は昆布のみでも可)>

①ハモのあらを軽く湯通し(霜降り)する。
②水1000mlに①と昆布を入れ、沸騰する前に昆布を取り出す。
③アクを取りながらひと煮立ちさせる。

< ハモすきの作り方 >

①ハモは骨切したものを2~3cm幅に切る。玉ねぎは半月切りにする。
②鍋にだし汁、薄口しょうゆ、みりん、玉ねぎを入れて火にかける。
③玉ねぎに火が通ったら、ハモを入れる。身が白くなり、ふんわり開けば食べ頃です。

※ お好みの野菜やきのこを入れても美味しく食べることができます

 

2022年07月01日

日本列島 ”食” めぐり「群馬県」

(この記事は2022年5・6月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

栄養科 管理栄養士 井尻  柊人

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おっきりこみ

 群馬県を代表とする郷土料理となっており、幅広の生麺を、旬の野菜やきのこなどと一緒に 煮込んだ料理です。群馬県は、年間を通して晴れの日が多い気候と水はけのよい土壌に恵まれているため、小麦栽培が盛んで、小麦から作られる「粉もの食」が発展してきました。米が貴重だった時代には、小麦を使って毎日夕食は麺類だったという家も多かったようです。

(1人分)エネルギー 280kcal/たんぱく質21g/塩分1.8g

材料 (2人分) 作り方

<平打ちうどん>
●中力粉・・200g
●水(寒い時期はぬるま湯で) 90cc

<調味料>
●サラダ油(具材炒め用) 大さじ1
●だし汁・・ 800cc
●濃口しょうゆ・・ 小さじ1
●みそ・・ 40g

<具材>
●豚肉・・ 50g
●舞茸・・ 30g
●ごぼう・・ 1/4本
●大根・・ 50g
●人参・・ 15g
●白菜・・ 70g
●油揚げ・・1/4枚

①小麦粉に水を加えながら混ぜこねる。(そぼろ状になってまとまるまで)
②ビニール袋に入れて足で踏む。
③打ち粉をしながら麺棒で伸ばして包丁で切り、ほぐしておく。①~③は市販のうどんでも大丈夫です。
④食べやすい大きさに野菜類と油揚げを切る。なべに油をひき、舞茸を炒め良い香りがしてきたら、だし汁、野菜類、油揚げを入れ煮る。
➄15分程煮たら豚肉を入れる。
⑥調味料を入れて味を調え、うどんを入れる。
⑦5分程煮たら出来上がり。

 

2022年05月01日