西陣だより

あけましておめでとうございます

(この記事は2019年1・2月号の西陣病院広報誌『西陣病院だより』に掲載したものです)

 

麻酔科 部長
中川 博美

皆様にはお健やかに平成最後の新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。平素から近隣の先生方の温かいご支援、各診療科間の綿密な連携、また、コメディカルの協力によるチーム医療に支えられ、安全に麻酔と周術期管理ができましたこと、皆様方のおかげと深く感謝申し上げます。

西陣病院に赴任して22年目を迎え、麻酔科管理症例はのべ13,000件を超えました。当初は年間300件前後、平均年齢62歳、80歳以上は13%でしたが、近年は年間850~900余件と3倍増、平均年齢は70歳に上昇、80歳以上が30%を超え、麻酔を受ける皆様も着実に高齢化してきました。この間、麻酔分野も大きく変化し、麻酔がどのように周術期の転帰に影響を与えるのか、麻酔学の驚くべき可能性に気づかされます。当院でも麻酔科外来を開設し、禁煙指導、内科的治療依頼と周術期口腔機能管理の医科歯科連携、術前経口補水療法、また、虚弱(フレイル)高齢者の手術予後調査などに積極的に取り組み、周術期の危機的合併症を回避するとともに、術前から手術室を拠点とした周術期の集学的アプローチで術後転帰を改善できるようになりました。

人生100年時代、皆様とともにますます元気に過ごせるよう今後も麻酔科領域でも力を尽くして参りたいと存じます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

2019年01月01日